日本でもっと “カスタマーサクセス” を盛り上げよう!! Japan Customer Success Community(JCSC) #11 に参加してみた

今日は 「日本でもっと “カスタマーサクセス” を盛り上げよう!! Japan Customer Success Community(JCSC) #11」に参加してきました。

jcsc11.peatix.com

レポートとして自分なりの理解をメモしました。内容や理解が間違っている、というところを見つけた方がおられたらぜひお知らせください。

SmartHRさんの セミナールームで行われました。すてきな会場ですね。

https://twitter.com/mur_ms_/status/1198898200607768580

ご飯も豪華でした。ありがたや......

今日のテーマ

登壇タイトルは「顧客を成功に導くオンボーディングの削ぎ落とし方とは?〜トレタが辞メタ、4つのポイント〜」。

以下はイベント詳細より。

詳細 ■当日は、こんなお話をする予定です ・オンボーディングで4つのことを辞めたら、オンボーディング卒業率がUPした!? ・再オンボーディングはやっぱり難しい。だから初回オンボーディングは外せない! ・自社だけではなく、パートナー企業を巻き込んでできるサクセスは?  等

テーマは、"オンボーディング"。

登壇されたのは、トレタ株式会社 カスタマーサクセス部 部長 鈴木 高太郎 さん もともとはセールス出身で、トレタの7番目のメンバーなんだそうです。いろいろなご経験がある方ですね。 第二回 カスタマーサクセス天下一武闘会 - CS HACK #20 でも登壇されていらっしゃいました。

cshack.connpass.com

お客さまにサクセスしてもらうためにはやりたいことはたくさんあるし、むしろやり過ぎてしまっていることもある。けれど、敢えてやらないことを決めることでオンボーディングの成功率を高めるという目から鱗の登壇内容でした。

鈴木さんの携わっておられるトレタは、トレタは顧客台帳・予約台帳・Web予約をiPadから操作可能なものとして提供しているSaaS

toreta.in

CS1人あたりの担当店舗が1,000店舗超え。 トレタは飲食店に特化しているバーティカルSaaS。店舗のアイドルタイムである、14:00-17:00の3時間のみでどこまでできるかがポイントになる、とのこと。

オンボーディングの歴史

  • オンボーディング完了の定義は、以前まで使っていた予約台帳がなくなったこと。紙台帳を使っていた人がきちんとすべてiPadでできていること。紙からコピーしていたらそれはNG。
  • それができているかを電話して確認している。
  • Metabase でちゃんと使っているかどうかをみている。
  • 定着率については別の指標でみている(今日はテーマからそれるのでこの話はしない

www.metabase.com

Metabase。知らなかった。 そして、そもそもまずすべてのユーザーをオンボーディングされておられる。オンボーディングの成功率を計測できている。すごい......

機能説明をしないということへの決断

  • みんなのやり方がバラバラな時期にした決断
  • 人は7つまでしか覚えられないのでそもそもたくさん説明できない
  • お客さまは、細かい機能より、現状のオペレーションにフィットするかが不安
  • 機能説明は、日々の業務で疲れ切ってるお客さまは聞いていて寝ちゃう
  • ハイパフォーマーとローパフォーマーの違いがある
  • 合わせるためには?
    • スクリプトは柔軟性が失われる。ディスカッション形式にした
    • 機能説明 60分->15分 とした。45分は質問対応
      • 相手のオペレーションに必要なコミュニケーションだけになる
    • 便利機能は一切説明しない
    • ちなみに〜〜できます。を全て排除
      • このボタンでいけますが、ちなみにこのボタンからもいけますよ。みたいなのは無し
  • 信頼関係が構築しやすくなった
  • 当たり前の質問への回答が早くなって、お客さまからの重箱のすみをつつく質問がなくなった
  • ちなみに〜、ちなみに〜、とはじめの段階から言っているとお客さまからも「ちなみに〜〜もできますか?」と聞かれて「いや、それはできないんですよ」みたいな話がはじまってしまう
  • 便利機能は2タッチ目にお伝えしている
  • 成果
    • ローバフォーマーが底上げされた
  • 最終的には、機能説明などはパートナーさんにお願いするというチャレンジもされているとのこと

お客様のところに行かないという決断

  • オプションが増えてオンボーディング対応が増えた時期にした決断
  • オプションが増えるとすぐに売上が増える、反面CSは対応する対象が全体の10%増える
  • お客さまは、すぐに問題を解決したい。早く使いたい。それなのにCSの対応が契約から2ヶ月待ち。CSで対応しきれなくなってセールスに助けを求めることに
    • 地方対応も......
  • CSが獲得のボトムネックになる。効率化しないと未来がないと思った
  • 逃げ場がない環境設定
    • しきりをつけて、リモートで打ち合わせ対応できるようにした
    • CS担当とお客さま両方の心理的なハードルを下げた
      • CS担当には、行ってもいいけど一回リモートでやってみて、という
      • お客さまには、一回リモートでやってダメだったら行かせてくれ、という
      • チームに訪問未経験なメンバーを混ぜる。訪問慣れしている人は訪問した方が楽
  • 成果
    • オンボーディング成功率が5%上がった
    • 2タッチ-> 4タッチになった。7x4=28つの情報をお客様が得られるようになった
    • オンボーディング期間も短縮された。28日間->14日間

人が説明しないという決断

  • お客さまどんどん欲求が高まってしまう。オンボーディングが完了したら、もっともっと活用したいという気持ちになる
  • メンバーの8割がオンボーディング業務になってしまった。カスタマーサクセスやりたいのにやれない
  • 顧客ごとにカスタマイズしていない部分は動画にした
  • 動画はタッチポイントのたびにプッシュする
    • 何度もプッシュしよう
  • 大事なのは、動画をみてもらうだけでなく、宿題を出すこと
    • ちゃんと入力をしてくださいね、というところまで宿題を出す
    • 平均オンボーディング成功率4%アップ
  • 成果
    • 14日間->7日間
    • 全員がサクセス活動できるようになった

感想(明日すぐやってみたいこと

動画をみてもらうだけでなく、宿題を出すこと

私のチームでは動画コンテンツを作るところまではできていないですが、ハンズオン後の対応としても同じことがいえると思いました。ハンズオンをしたお客さまに向けてきちんと宿題を出す、というのは明日からでもやりたい!

レポートは以上です。 登壇でお話いただいた内容から参加者の方々からの質問までしっかり中身の詰まったイベントでした。 次回も参加したい!!